手の外科(上肢外科)、関節リウマチ科
従来の整形外科の分野から特に手の特殊性に精通し、様々な機能障害に対して外科的に取り組んでいる専門性の高い分野です。
手や指には繊細な知覚があり、複雑な情報のやり取りを脳との間に行っています。
また、複雑な構造をした骨・関節と、それを取り巻く筋肉や腱、神経、血管がぎっしり凝縮されているため、ほんの小さな怪我でも、不自由な思いを経験された方が多いと思います。
手の外科は大きく二つに分けることが出来ます。
急性期(一般的なケガ)の治療と慢性疾患(リウマチ・神経性疾患・変形など)の治療です。
当医療センターの手の外科は慢性疾患を得意としています。慢性疾患は手術をすることで「現在の状態より良くなる」ことがある程度予測できないと、手術をする意味がありません。この判断は手術実績の積み重ねによる経験と、この経験を基にした学術的な裏づけによって行います。当医療センターでは、日本手の外科学会の専門医を中心に年間300例前後の上肢に関する手術を行ってきた過去の実績を元に、より正確に患者さんそれぞれの慢性疾患の病態へ対応しております。
当医療センターの性格上、リウマチ患者の上肢再建術を多く行っています。リウマチによる手指変形、肘関節の機能障害に対して、骨膜切除術、関節形成術、腱移行術、関節固定術などを行い、リウマチ肘の人工関節手術も行っています。
その他の神経障害、腱鞘炎に対する手術や、手関節の鏡視下手術など高度の熟練を要する手術も行っています。
また、最近では小児の骨折(上腕骨顆上骨折やモンテジア骨折など)や高齢者の骨折(橈骨遠位端骨折など)、一般外傷(手指の骨折、脱臼、腱損傷など)の手術治療、保存治療も積極的に行っております。