整形外科を中心とした医療と機能回復

リハセンターについて部門のご紹介

機能回復訓練部

理学療法科、作業・言語療法科、小児訓練科は、患者さんの個性に配慮した機能回復訓練(リハビリテーション)を提供しています。また、リハビリテーション中核組織(病院)のスタッフとして、地域療育等支援事業を行っています。

  • 理学療法科

    医療センター理学療法室では、医療センターの入院患者さんおよび外来をご利用の患者さんに対して理学療法(リハビリテーション)を行っています。
    現在の配置は理学療法士15名となっています。担当医師の指示のもと、チーム医療の一員として患者さんに関わります。

    整形外科疾患の場合は主に手術後のリハビリであり、変形性関節症の方の人工関節、スポーツ障害による靱帯損傷、アキレス腱断裂、転倒による大腿骨骨折等様々です。いずれの場合も関節可動域の獲得、筋力強化に加え、自宅復帰、スポーツ復帰を見据え、自宅の環境や競技特性に合わせた動作の獲得を図ります。

    脳血管疾患・脳外傷では、運動麻痺への介入を行いながらも、後遺症があっても安全に効率よく動けるようにトレーニングを行っていきます。

    理学療法室の外では、退院前訪問、地域連携への参加、車いすや装具等の作製のサポートを行っています。

    理学療法科
  • 作業・言語療法科

    当リハセンターでは、お互いの情報のやりとりが自然な形でできるよう、基本的に作業療法士と言語療法士が同じ部屋で治療を行っています。

    作業療法は「障がいのために難しくなった日常生活を再びできるようになること」を支援させていただくものです。身体障害のある方から高次脳機能障害の方まで幅広く援助させていただいています。
    本人をはじめ取り巻く環境にもアプローチしながら、家庭復帰のための生活支援や復学復職や新規就労といった社会参加支援を行っています。
    また高次脳機能障害の方に対しても、いろいろなことがうまくいかない原因を一緒に探しながら、解決法を見つけていきます。

    言語療法は「家庭や社会でうまくいかなくなったコミュニケーションをスムーズにできるように、また飲み込みの難しさを少しでも軽減できるように」お手伝いさせていただくものです。
    脳の障害による失語症や構音障害、高次脳機能障害、嚥下障害の方々を対象に、発声や飲み込みに関わる器官の機能回復訓練(リハビリテーション)から、言語・認知の問題までアプローチしています。
    また、失語症のグループ訓練として、言葉が不自由な方々に安心して会話をしていただけるようなコミュニケーションの場も提供させていただいています。

    作業・言語療法科
  • 小児訓練科

    小児訓練科で行うリハビリは「発達支援」といったほうが分かりやすいかもしれません。
    乳幼児期から少年期に、本来自然に獲得して成長していくはずのものが障害のために獲得困難な子供たちの援助をさせていただく部門です。
    子どもたちへの援助に限らず「周囲」や「環境」を整えることも小児訓練科の仕事のひとつです。保護者の関わり方の指導や、保育園や学校への指導も行います。

    当リハセンターでは「できないならできない中でどうやって生活の質を上げていくか」を視野に入れて子どもたちに向き合うようにしています。
    また当リハセンターでは患者さんを生涯に渡って診ることができるので、将来を見越して小児期から関わっていくことができるのも特徴です。
    医療型障害児入所施設には、赤ちゃんのうちからお母さまとともに入園できる親子入園の制度もあります。

    小児訓練科
  • 療育訓練科

    療育訓練科は「重度な障害のある人たちのLIFE(生命・生活・人生)を支援し、ともに生きる文化を創造し発展していきます」という理念のもと、センター内にある若草療育園・わかば療育園に入所されている重症心身障害のある方々へ理学療法・作業療法・言語聴覚療法を実施しています。
    生命を守るための呼吸理学療法・摂食支援や姿勢・運動支援、生活を豊かにするための活動支援やコミュニケーション支援、そして幼児期から老年期にわたる人生の各ステージに応じて生きがいを持って過ごしていただけるような支援を多職種協働で行っています。
    また、その方の持っている力が発揮できご本人が「楽しい」「心地良い」と感じられるような環境支援として、スパイダーや電動移動器具、視線入力装置、スヌーズレンなどを積極的に取り入れています。

  • 発達訓練科

    発達訓練科では、わかば小児科外来やわかば療育園はみんぐ(児童発達支援・放課後等デイサービス)をご利用のお子さんに対して、検査や療育指導、面接を行っています。
    医師の指示のもと、作業療法士、言語聴覚士、公認心理士が、子どもさんの心身の状態や発達特性、子どもさんを取り巻く環境を把握し、支援を行っています。
    お子さんの成長や困り感の解消には、養育者や保育所、幼稚園、学校の先生方の理解が欠かせません。そのため、養育者とのご相談や研修会、先生方との連携、わかば療育園はみんぐでは保育所等訪問支援を行っています。

    各部門の支援内容は以下の通りです。

    〇作業療法【医療サービス:わかば小児科】 運動遊び(ブランコ・すべり台など)や感覚遊び(小豆を使った触覚遊びなど)をする中で、身体や心の発達の基盤を築きます。
    作業活動(工作・料理など)やルールのある遊びを通して手の巧緻(こうち)性やコミュニケーション能力、社会性を養っていきます。

    〇言語療法【医療サービス:わかば小児科】 ことばの発達は、コミュニケーション意欲→言語理解→言語表出の順に重要です。言語療法では、お子さんの発達水準や興味にあった課題や遊びを通して、コミュニケーション意欲や言語表出に必要な言語理解力を養育者と共に育んでいきます。

    〇心理療法【医療サービス:わかば小児科】 ストレス解消や心が安定に向かうひとつに、安心できる場で他者に表現し認められるという体験が挙げられます。当科では、お子さんにそのような体験を提供し、心理士と共に悩みや心配事を整理したり、問題への対応方法を考えていきます。

    〇わかば療育園はみんぐ【福祉サービス】 その人らしさを発揮しながら集団生活へ適応する力をつけることを目標に、心理士との対話や遊び、設定された課題を通して、人への認知を高め、自己表現や自分の気持ちに対処できる力、他者とやりとりしていくうえでのマナーやルールの理解を育みます。

    発達訓練科